春日山懐古

春日山懐古

春日山懐古（かすがやまかいこ）は、大槻磐渓（おおつきばんけい）によって作られた作品とされています。

大槻磐渓という人物は、蘭学について修行をしたり西洋砲術や儒学に専念していた人物です。
開国論者にして新露排米説を唱えた人物となっていますが、いずれは隠棲生活をおくっていった生活をおくっていったようなのです。

そんな大槻磐渓がつくった春日山懐古の意味について調べてみることにしてみましょう。
時代の英雄の天下統一という壮大な企てもはかなくその場限りの夢となってしまいました。今、春日山の城址は虚しく夕もやに閉ざされてしまっています。当時、戦場を駆け回っていた名馬が嘶く声も今では聞くこともできず、ただ烏の鳴いている声を聞くことしかできなくなってしまいました。謙信ほどの英雄にしてみても、北越の小天地にしか身をおく場所がなく能州の月の名詩を賦したにとどまってしまい、さらには上洛して京都郊外の桜の花を吟詠することができなかったことは、今もなお思うことですが惜しいと感じています。


どんなに壮大な夢や目標を持っていたとしても、今では考えられないほどに静寂なものとなってしまっている…夢や目標を叶えることができずに終わってしまった人生というものはとても虚しく寂しいものですね。