吟譜

吟譜

現代の平家琵琶相伝者や演奏家たちが使っている譜本というものは平家正節というものです。
平家物語を199句に分けて、すべてに節を記し教習順に編集してあるそうです。
江戸においては、これよりも早く平家琵琶の譜本というものが完成していたようです。
茶人としても著名な岡村玄川が完成させていたというものが平家吟譜というのです。平家物語と同じように編集してあるといわれているのです。

吟譜というものは流派によっても音程符号に代わって音名が記載されているという場合があります。
よくよく吟譜を眺めてみれば詩の隣には小さな字で漢数字がいくつも書かれていたり棒線といったものがいくつも記載されていることがありますよね。これらが無ければ吟詠をおこなうことは出来ずに、ただの詩となってしまうのです。
そう考えていくと吟譜といったものも身近に出回っている楽器や歌謡曲といったものの楽譜となんら変わらないものですよね。歌詞だけでは音程といったものも分からないものなのですから正しく歌うことなんてできないものですよね。

吟譜といったものも現代の若者たちから見てみれば少し変わった譜面となっているのかもしれませんが、吟じていくためには必要な記載となっているのです。

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