偶成

偶成

偶成(ぐうせい)は、木戸孝允(きどこういん)によってつくられた作品となっています。

作者である木戸孝允は、徳川末期から明治初期頃の武士でもあり政治家の一人でもありました。
桂小五郎の呼び名で知られているかもしれませんが、後に明治2年では孝允と名を改めていったそうです。
45歳という若い年齢にて亡くなっていますが、世間にはその名が知れ渡った人物の一人としても有名な一人となっています。

その木戸孝允がつくった偶成の意味について考えてみることにしましょう。
ひとすじの寂しげな灯火があかあかと自分の目を照らしている中において黙座して深い思いにふけっていると次々と無限の感慨というものがわいてくるものなのです。かえりみれば、幕末維新のころに国事に奔走した親友たちは既にこの世にはいなく、彼らのような立派な男子たちは、ひたすら国家のために身を犠牲にしたのであって一身の名誉をはかったためではないのだ。過ぎ去ってしまった歳月というものは流れる水と同じように二度と返ってくることはない。人々は草木が春の美しさを競うように私利私欲のみを追っているようだ。

長い間のなかで多くの志士たちは尊い命を失っていったものです。
しかし、物事というものはたびたびその姿というものを変えていくもの。
一定を保つことは出来ないものなのです。

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