粛々

粛々

粛々という表現をよく使って知られているのは江戸時代の儒学者でもある頼山陽の漢詩で多く馴染みがあるのではないでしょうか。

粛々と聞けば「鞭声粛々、夜、河を渡る」でよく耳にしたことがあるのではないでしょうか。
鞭声粛々とは、相手に気付かれないように静かに上手に鞭を打つさまと表現されています。

この文句は江戸時代の頼山陽が武田信玄と上杉謙信の川中島の戦いを描いた漢詩の一節になっているのです。
歴史的人物に詳しい人や、川中島の戦いといった戦に詳しい人であればこの漢詩も見聞きしたことがあるのではないでしょうか。

この漢詩であげられている河というのは千曲川のことだったようですね。

そもそも粛々とは、静かな様子であったりおごそかな様子のことを示す言葉とされています。
しかし、近年の政治家や官僚たちからも粛々という言葉をよく口にしていることが多いように感じられます。
政治家たちが粛々という言葉を使うと、相手や周囲のいうことは聞かずに私勝手にやらせてもらいます…という意味にも聞こえてくる感じがしますね。
少しばかり妙な意味にも聞こえますが、政治家と名乗って世間に存在している以上、国民のためを思っての発言だと信じていたいものですね。